なぜ自家焙煎店は美味しいのか-2

自家焙煎珈琲店にとって大切なこと

 「そんなに細かく煎り分けたとしても、飲んでるこっちはわからないよ!」と思われるかもしれませんが、自家焙煎店にとっていちばん大切なのは「可能な限り再現性を高める」ことなのです。

  再現性とは、一年を通して同じ味を守り続けられるかどうか、ということです。それに不思議なもので、毎日飲んでいる定番の珈琲があったとしても「なんだか味が変わったような気がする…?」と消費者はそのうち気付いてしまうものです。

 それは焙煎の仕方が微妙に変わっていたのか、もしくは珈琲豆のロットが切り替わって味そのものが変わってしまったのかもしれません。 珈琲豆は同じ農園産のものであっても、採れる区画や栽培環境の変化によって驚くほどその年の出来、香味が変化する作物です。今までとガラリと変わってしまった珈琲豆を受け取った焙煎店は、焙煎工程を変えたり、もしくは新しいブレンドをつくり今までの味わいにできるだけ近づけるようにします。

ブレンドは「お店の顔」

 ブレンドと聞くと混ぜもののようであまり良いイメージを持たない方もいらっしゃるかと思いますが、最近のブレンドはとても品質の良いコーヒー豆たちを組み合わせたむしろ贅沢なものです。

 もちろん少しでも安く提供するために低価格な珈琲豆を使用することもあるでしょうが、昔からブレンドは“お店の顔”ともいいます。

 珈琲の味を感じ取って作り上げるセンスが全て出てしまう商品がブレンドですので、こちらをご覧頂いている皆さんも是非積極的に「お店の顔」を注文してみて下さい。

自家焙煎珈琲店ごとの違い

 自家焙煎店の多くは、自身が理想とする味わい、例えば飲みやすさであったり、濃い味わいのものが多かったり、逆に酸味が豊かな珈琲を多く取り揃えていたりと専門性が表れやすい傾向にあります。

 専門性が高いということは、「そのお店を選べば、自分の好みの珈琲豆に出会える」可能性がグッと高くなるということです。

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